歩留り改善について_17 ~凡人であることは悪ではない~

優秀な人間は、ほとんどいないことを自覚するべき 私を含めてほとんどの人間が凡人です。 優秀な人材は工場には常駐せず、本社や外に行ってしまっていると思います。 だから、問題がすぐに解決できなくても良いのです。 論理的思考で確実に、堅実に進めるこ…

歩留り改善について_16 ~可視化する~

緑の光はパーティクルが見えやすい 目視では見えるサイズに限界があります。 顕微鏡で見るにも、視野が狭いため広範囲を見るには大変な労力が必要になります。 そこでグリーンライトを使って小さい傷やパーティクルなどを見えるようにします。 緑の波長が小…

歩留り改善について_15 ~旅人の服を脱がすには~

北風と太陽 現場での気づきや違和感などは非常に重要なヒントが隠されています。 また、現場に作業を依頼することもあるでしょう。 そこできちんとした協力を得られるかどうかで、情報量に大きな差として出てきます。 ただ、これをしろ、あれをしろというだ…

歩留り改善について_14 ~メーカーに聞いてみる~

プロに聞いたほうが早い 装置や部品の調子が悪いとき、懸命に調べてみても、よくわからないときがあります。 そんなときはメーカーに聞くのが一番てっとり早いです。 だいたいHPに問い合せ先が書かれています。 電話でもメールでも答えてくれますので、わか…

歩留り改善について_13 ~ばらつきをみる~

統計的処置をするときは分布をチェック よく平均値(Ave)や標準偏差(σ)を使ってデータを処理することがあります。 また設計値はだいたいがAve±3σやAve±6σを使っています。 工程能力の算出にも使われるでしょう。 ただし、こういった処理はばらつきが正規分布…

歩留り改善について_12 ~分解してみる~

メンテナンス性を期待してはダメ 装置などで隠れて見えないところに汚れやゴミがたまっており、不良の原因になることがあります。 日本の工場は小面積のため、装置はなるべくコンパクトに設計されることが多く、十分なメンテナンススペースはありません。 ま…

歩留り改善について_11 ~80:20の法則~

80:20の法則 80:20の法則、または働きアリの法則というものがありますが、これがあてはまるケースはよくあります。 改善活動においても当てはまります。 およそ不良の80%が、不良項目の20%で占められるのです。 パレート図を用い、不良ワースト3位の対…

歩留り改善について_10 ~根拠のない勘~

それって思い込み? 現場で根拠のない勘で物事をいう方がいます。 はたして信じてよいのでしょうか? 基本は信じません。 意味不明なことを真面目に言う方もいます。 しかし、過去の経験があって、そういうのであればそれは価値があります。 問題は何を根拠…

歩留り改善について_9 ~取っているデータは必要なもの?~

データが多すぎ?少なすぎ? 日々の日常点検や定期点検、分析などで数々のデータを取っていますが、それで十分なのか、不十分なのか検討し続けなければなりません。 たいていは無駄なデータになりがちですが、いざ不良がでたときに役に立つことがあります。 …

歩留り改善について_8 ~どうしようもないとき~

何をやってもわからない・・・ どうしようもないとき、何をやっても結果がでないときもあります。 全ての策が尽きた場合、長期的なテーマとして扱うようにしてください。 複合要因だった場合、他の改善が進み真の原因がわかるかもしれません。 また、新しい…

歩留り改善について_7 ~音や振動を感じる~

現場で感じる音や振動 IoT( Internet of Things)という言葉がやはっていますが、装置の状態をデジタル出力して、一括管理しているところもあると思います。 ただ、古い装置などの場合、計器はだいたいがアナログで、予算も取れないのですぐデジタルに移行で…

歩留り改善について_6 ~5Sは本当に必要か?~

5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)について 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)は現場ではよく言われていることです。 しかし、それで結果が出るかと言われると、そこまで劇的にはありません。 根本となる原因は別のところにあることが多いのです。 整理・整頓と…

歩留り改善について_5 ~困ったときほど原理・原則~

原理・原則に立ち返る 余程の天才でなければ、そう簡単に原因特定、解決などできるわけありません。 経験豊富でセンスのある方であれば、ひらめきにも似た直観力で見事解決に至るかもしれないですが、そのようなことは起きないという前提で進めるべきでしょ…

歩留り改善について_4 ~不良解析で満足しない~

解析してからの結論付け 不良の原因がわからないときに、「じゃあ、分析してみよう」となることが多いと思います。 断面を切ってみる、組成分析してみる、成分分析してみるなど色々な方法があります。 そこまでは良いのですが、分析した結果、結局原因がわか…

歩留り改善について_3 ~進め方~

マトリクス表で考える 改善を進めるにあたり、難易度が高いものや低いものが必ず出てきます。 難易度の低い、すぐにできることは今すぐ進めるべきですが、たいていそういったものは効果が低いです。 効果が高いものほど、難易度も高く、大変な労力が必要にな…

歩留り改善について_2 ~原因を考える~

それでは、具体的な改善活動になります。 1、FTAを活用する まず、原因が何かを考えることから始めます。 原因が明らかな場合は、飛ばしてください。 ここで大事なのは、原因の要因を「抜けなく、もれなく」考え、立ち返ることができるようにすることです。 …

歩留り改善について_1 ~現状把握~

製造業であれば、歩留り改善はどこの会社でも行っていると思います。 必ず改善部隊がいて、日々大変な思いをしているはずです。 では、どんなことをやるのか見ていきましょう。 ・歩留り(ぶどまり)とは 簡単にいうと良品率になります。 たいていの現場で使…

はじめに

はじめまして。 数年前まで製造業で働いていました。 そこでの仕事で培った考え方を何かに残しておきたいと思ったので、ブログを始めました。 これから書いていく記事は経験に基づくものですので、すべてのケースに当てはまるものでは無いですし、違う考え方…