歩留り改善について_15 ~旅人の服を脱がすには~

北風と太陽

 

現場での気づきや違和感などは非常に重要なヒントが隠されています。

また、現場に作業を依頼することもあるでしょう。

 

そこできちんとした協力を得られるかどうかで、情報量に大きな差として出てきます。

ただ、これをしろ、あれをしろというだけで、作業者は素直に従うでしょうか?

 

人間は「やれ」と言われたこと、命令に対して、反発する生き物です。

これは本能的なもので、必ず反発する心の作用が生まれます。

 

それではどうするかというと、普段からその人たちを助けてあげればよいのです。

ちょっとしたことでも、困っていることを普通に解消してあげてください。

それで初めて、こちらが困っているときに助けてもらえるのです。

 

 

これは普通のことかもしれないですが、仕事となるとできている人は少ないと思います。

ボロボロの工具を新しくする、分からない仕事の手順書を作る、データまとめのひな型を作るなどなんでもよいです。

良い循環が生まれていくはずです。

 

ただこういうことを小集団活動などで強制する会社もあります。

「北風と太陽」という誰でも知っている童話があるにも関わらず、偉い人は忘れてしまうのでしょうね。

 

短期的でいいなら、恐怖で人を縛りつけることもできます。

しかしこれは長続きしません。

心と体が摩耗するからです。

プロのスポーツ選手でも故障してしまえば、戦力外なのです。

いかに故障せずに、コンディションを保てるかが数十年働く上では重要なことなのです。